医療機関・検査施設の方へ

タンデムマス・スクリーニング普及協会とは

タンデムマス・スクリーニング普及協会は、このようなタンデムマス検査がより多くの人達に広がり、
より多くの赤ちゃんが救われる日を実現するための取り組みを始めました。

1)タンデムマス検査の事を多くの人達に知ってもらう
                                                                                                   2)タンデムマス検査をすべての赤ちゃんが受けられるための社会活動
                                                                                                   3)タンデムマス検査で見つかる病気の確定診断に必要な特殊検査を提供する
                                                                                                   4)タンデムマス検査で発見された子供たちやご家族を応援する
                                                                                                   5)対象となる病気の研究や検査を行う研究者や施設を応援する 理事長あいさつ
「新生児マススクリーニング」とは、知らずに放置すると数週間、数か月以内に症状が出て死亡したり、知的障害を残すような生まれつきの代謝異常症を、新生期の症状が出ないうちに見つけて障がいの発生を防ぐ事業です。生まれた直後に赤ちゃんから血液1滴をとって検査をし、陽性者は早期診断・治療を始めます。わが国では1977年から国の事業として始まりました。

新生児マススクリーニングは、従来ガスリー法などで6種類の病気を対象としていましたが、2014年からタンデムマス法(TMSスクリーニング)が全国に導入され、対象となる病気は飛躍的に増え、現在20種類になっています。一方、TMSスクリーニングによって見つかる病気は種類が多い反面個々の発生頻度は非常に稀で、各県各自治体に専門家がいるわけではありません。もしも陽性者が出ると、臨床現場では診断・治療の進め方について戸惑われるかもしれません。

そこで、TMSスクリーニングを円滑に普及させることを目的に、このNPO法人を設立しました。TMSスクリーニングが全国に普及してから6年以上が経過して、おおむね軌道に乗ってきたように思われます。しかし「新生児マススクリーニング事業」は2001年以降自治体事業となって以来、事業内容は地域による温度差が広がりつつあります。赤ちゃんがどこで生まれても格差なく恩恵を受けるためには、自治体の枠を超えた標準化、ルール作り、あるいは全国レベルでの情報共有が不可欠です。

この法人の名前には「タンデムマス」という語がついていますが、最近ではTMSスクリーニングに特化せず、新生児マススクリーニング全体の質の向上、標準化、および社会啓発に貢献を目指しています。

NPO法人 TMS普及協会理事長
島根大学医学部客員教授 山口清次

組織概要
名称 NPO法人タンデムマス・スクリーニング普及協会
設立年月日 2009年02月24日
理事長 山口清次 島根大学医学部客員教授
副理事長 重松 陽介 福井大学医学部 客員教授
大浦 敏博 仙台市立病院臨床検査科
理事 松原 洋一 国立成育医療研究センター理事
竹谷 健 島根大学医学部小児科教授
長谷川有紀 松江赤十字病院 第一小児科部長
小林 弘典 島根大学医学部小児科
但馬 剛 国立成育医療研究センター研究所マススクリーニング研究室長
主な事業実績 タンデムマスやGC/MSを用いた特殊検査の提供、および診断支援
先天代謝異常症の治療及びマス・スクリーニング法に関する情報提供
タンデムマス・スクリーニング、GC/MSについての研究者の育成支援
患者会、マス・スクリーニング学会等への寄付・支援
都道府県・政令指定都市から委託された精度管理事業:マススクリーニングの精度管理(外部、内部精度管理)および相談支援業務(TMSコンサルテーションセンター)、「タンデムマス通信」発行等
本部 住所 〒693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1
島根大学医学部小児科内
電話 080-6340-8496
E-mail tms-honbu@tandem-ms.or.jp